2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 雇用契約締結、就業条件の明示)

2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。

 

労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。

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前回は、「派遣契約の締結」について解説させていただきました。

 

「派遣契約を締結」した後は、「雇用契約の締結」及び「就業条件明示書の

交付」を行います。

 

「雇用契約の締結」については、労働基準法第15条の規定に基づき、労働条

件通知書(又は「雇用契約書」)を雇用主である派遣元から派遣労働者に対

して書面で交付しなければいけません。

厚生労働省から派遣労働者用の労働条件通知書の記載例が出ていますので、

参考までに掲載いたします。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/dl/youshiki_03a.pdf

 

雇用契約を締結した後は、派遣労働者を派遣先に派遣する前に、当該派遣契

約の内容について派遣労働者に書面で通知しなければいけません。これを

「就業条件の明示(就業条件明示書の交付)」といいます。

 

よく、雇用契約書が就業条件明示書だと思っておられる方も多いですが、

 ・雇用契約書:賃金額や就業時間など労働条件を記載した書類

 ・就業条件明示書:派遣契約(個別契約)の内容を派遣労働者に伝える書類

という違いがあり、基本的に全く違うものとなります。

雇用契約書を渡したからといって、就業条件の明示を行ったことにはならない

ので、お気を付けください。

 

就業条件の明示を行っていない場合は派遣法第34条の違反となりますので、

お気を付けください。

 

また、「雇用契約書兼就業条件明示書」という形で両方の内容を一枚の書類と

していただいても結構です。

 

ただし、就業条件明示書は派遣の都度、派遣労働者に書面を交付しなければ

ならず、派遣の更新の際も毎回、書面を交付しなければいけません。

交付漏れのないようお気を付けください。

 

この「就業条件明示書の交付」ですが、2020年4月より就業条件明示書の記載

事項が変更になります。今までの記載事項に加えて、

 ・派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度

の項目の記載が義務付けられます。

 

内容については、前回の個別契約書のところでも説明しましたが、改めて説明

いたしますと、労働者派遣事業関係業務取扱要領では、

 ・派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度

  → ・派遣労働者が従事する業務に伴って行使するものとして付与されて

     いる権限の範囲、程度等をいうこと

    ・チームリーダー、副リーダ―等の役職を有する派遣労働者であれば

     その旨を記載することで足りるが、派遣元事業主と派遣先との間で

     派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度について共通認識を持

     つことができるよう、より具体的に記載することが望ましい。

を記載することとなっています。

 

就業条件明示書の記載例は以下のような感じになります。

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ちなみに、就業条件明示書については、派遣先均等・均衡方式の場合も労使協定

方式の場合も様式は同じとなります。

 

 

 

 

(資料)

 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html