2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 Q&A 労使協定の締結単位)

2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。

 

今回の労働者派遣法の改正に伴い、厚生労働省からQ&Aが出ています。

 

労使協定方式に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/rk1.pdf

労使協定方式に関するQ&A 第2集

https://www.mhlw.go.jp/content/rk2.pdf

派遣先均等・均衡方式に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/000581593.pdf

 

今回も、各Q&Aの内容のうち、重要なものについて解説していきたいと

思います。

 

 

労使協定方式に関するQ&A

問1-3

Q 

数か所の事業所を労使協定の一つの締結単位とすることは可能か?

(例:関東地方に所在する事業所で労使協定を締結)

 

答 

差支えない。

 ただし、待遇を引き下げることなどを目的として、数か所の事業所を一つの締結

単位とすることは、労使協定方式の趣旨に反するものであり、適当ではなく、認め

られないことに留意すること。

 また、この場合、比較対象となる一般賃金を算定する際の地域指数については、

協定対象派遣労働者の派遣先の事業所その他派遣就業の場所の所在地を含む都道府

県または公共職業安定所管轄地域の指数を選択するすることに留意すること。

 さらに、数か所の事業所を労使協定の一つの締結単位とする場合、派遣労働者が

多数となり、派遣先の業種、派遣先地域も多岐にわたって賃金体系等が複雑となり

、複数の事業所の派遣労働者全体の利益を適切に代表する過半数代表者を選出する

ことが困難となる可能性があることから、数か所の事業所を労使協定の締結単位と

する場合には、過半数代表者が民主的手続きに基づいて選出されるよう、特に留意

する必要がある。仮に過半数代表者を適切に選出していないと認められた場合には

労使協定方式が適用されず、法第30条の3の規定に基づき、派遣先の雇用される通

常の労働者との均等・均衡待遇を確保しなければならないことに留意すること。

 

 

筆者解説

 労使協定方式を採用する場合は、過半数労働組合又は労働者の過半数を代表する

者と労使協定を締結しなければいけません。

 労使協定の締結単位は原則、法人全体か、派遣事業の許可を取得している事業所

(以下「許可事業所」とする)ごとに締結することとなります。

 ただし、派遣事業の許可を取得している事業所が日本全国にあり、各地方ごと

(例えば、関東、近畿等)の許可事業所をまとめて労使協定を締結するなど、複数の

許可事業所を労使協定の一つの締結単位とすることも可能です。

 たまに、「法人全体で労使協定を締結するけど、職種ごとに労使協定を分けて締

結することは可能ですか?」と相談を受けることがあります。

 多分、そのような取扱いも可能だとは思いますが、私はそのようなことは意味が

ないと思っています。

 なぜなら、どのような形で労使協定を締結しても、締結した労使協定は派遣元の

すべての労働者(派遣労働者のみならず、派遣労働者以外の正社員、パートタイマ

ー、有期雇用労働者を含みます)に周知しなければいけないからです。

 今回の場合も数か所の事業所を労使協定の一つの締結単位とすることは可能です

が、締結した労使協定は派遣元の全ての労働者に周知しなければならないので、ご

注意ください。

 

 

 

(資料)

 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html